議会改革調査特別委員会(平成14年12月~平成17年6月)調査結果
これは、平成17年6月定例会で報告のあった、議会改革調査特別委員会の調査結果です。
議会改革調査特別委員会は、平成14年12月定例会において、岩美町は他の市町村とは合併せず単独存続していくことを決定したことに併せて、今後のまちづくりを推進し町民の負託に応えるよう、議会の改革・改善を図るための調査を行うことを目的に設置された。
以来2年6ヶ月、28回の特別委員会の開催、2回の県外視察研修、2回の中間報告等精力的に調査・検討を行った。
ここに、付託された事件について調査を終了したので、次のとおり報告する。
1 調査事件
議会改革について
2 調査の経過
議会改革調査特別委員会での調査経過は、次表のとおりである。
回数 |
開 催 日 |
主な調査内容 |
1 |
平成14年12月20日 |
特別委員会の設置、正・副委員長の互選、幹事委員の選出 |
2 |
平成15年 1月28日 |
特別委員会の運営について |
3 |
平成15年 2月25日 |
議員報酬について |
4 |
平成15年 3月18日 |
〃 |
5 |
平成15年 3月24日 |
議員報酬と議員定数について |
6 |
平成15年 4月28日 |
〃 |
7 |
平成15年 5月12日 |
〃 |
- |
平成15年 5月19日 |
全員協議会 議員定数について |
8 |
平成15年 5月27日 |
議員報酬と議員定数について |
9 |
平成15年 6月 2日 |
〃 |
10 |
平成15年 6月10日 |
〃 (中間報告について) |
- |
平成15年 6月19日 |
中間報告(議員報酬、議員定数について) |
11 |
平成15年11月27日 |
調査事項の審査 |
- |
平成15年12月11日 |
鳥取市議会傍聴(全議員) |
12 |
平成15年12月19日 |
調査事項の審査 |
13 |
平成16年2月2~3日 |
行政調査 (岡山県久米町、中央町、和気町) |
14 |
平成16年 2月13日 |
行政調査の反省・確認 |
15 |
平成16年 2月23日 |
一問一答方式について |
- |
平成16年 2月24日 |
全員協議会(一問一答方式について) |
- |
平成16年 3月 8日 |
行政調査報告(一問一答方式の試行について) |
16 |
平成16年 3月29日 |
一問一答方式試行結果について |
17 |
平成16年 4月21日 |
一問一答方式について |
18 |
平成16年 5月21日 |
未調査事項について |
19 |
平成16年 6月21日 |
議会モニター募集要綱について |
20 |
平成16年 7月20日 |
中間報告書(案)審査 |
- |
平成16年 7月26日 |
中間報告(一問一答方式の導入、議会モニター他) |
21 |
平成16年 9月 3日 |
議会モニター応募状況報告 |
22 |
平成16年 9月14日 |
各種審議会等委員への就任辞退について |
23 |
平成16年 9月22日 |
各種審議会等委員への就任辞退、議会ホームページの開設について |
24 |
平成16年10月22日 |
一般会計当初予算の審査方法等について |
25 |
平成16年11月11~12日 |
行政調査 (愛媛県新居浜市) |
- |
平成16年11月29日 |
全員協議会(常任委員会の傍聴について他) |
- |
平成16年12月10日 |
正・副常任委員長会議(傍聴について) |
- |
平成16年12月14日 |
行政調査報告 |
26 |
平成17年 1月24日 |
当初予算の審査方法について |
27 |
平成17年 2月21日 |
〃 |
28 |
平成17年 3月25日 |
議員定数の削減に伴う事項について |
- |
平成17年 4月 6日 |
議会モニターとの意見交換会 |
29 |
平成17年 4月21日 |
議会運営委員会規程について |
30 |
平成17年 5月26日 |
最終報告(案)審査 |
- |
平成17年 6月 3日 |
全員協議会(委員会条例の一部改正等について) |
- |
平成17年 6月14日 |
最終報告 |
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3 調査の結果及び実施状況
調査の結果及び実施状況については次のとおりである。
調査項目 |
調査結果及び実施状況 |
◆議員定数の削減 |
議員定数の削減を求める町民の声や、厳しい財政状況が見込まれる中、次回一般選挙から、18人を12人に削減する。
※備考
議員任期 平成14年7月25日から平成18年7月24日まで
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◆議員報酬・費用弁償
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現行の議員報酬(227,000円/月)は決して高くはなく、若い人にも議員となることへの意欲を持ってもらうには十分ではないが、引き上げることは困難であり、据え置く。
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◆常任委員会数の変更 |
議員定数の削減後から、3常任委員会を2常任委員会とする。
各常任委員会の名称、委員の定数、所管は次のとおりとする。
名称
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定員
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所管
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総務教育常任委員会 |
6人 |
総務課、財務課、自立推進課、
教育委員会に関する事項及び
他の所管に属しない事項 |
産業福祉常任委員会 |
6人 |
産業観光課、地域整備課、
上下水道課、住民生活課、
福祉保健課、病院及び
農業委員会に関する事項 |
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◆交渉団体(会派)制及び議会運営委員会規程の見直し |
岩美町議会の議会運営委員会は、各交渉団体から選出した委員(6人)をもって組織している。
しかし、議員定数の削減後は、交渉団体(会派)数の減により、現行の規程では議会運営委員会が組織できないこと等も想定されるため、交渉団体制度を議会運営の前提としないこととした。
このため、議会運営委員会規程の全面見直しを行った。改正の主な内容は、
①議員定数の削減後は議会運営委員会委員は、各常任委員会から2名ずつを選出し、4名をもって組織することとした。
②議会運営委員会が調査及び審査を行う事項について、議長権限に属し議長の諮問によるものと、その他議長権限に属さないものとの区分を明確にした。 |
◆一問一答制の導入
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長の施策を質す一般質問について、議員と町当局の間でより踏み込んだ論戦が行われ、町民にとって分かりやすい議論が交わされるよう、平成16年6月議会からこれまでの一括質問・一括答弁方式を改め、一問一答制へ移行することとした。
一問一答制の導入にあたり、これまで行っていた一般質問の内容に関する議員への聞き取りには応じないこととし、同時に、通告はより具体的に記入するよう改めることとした。
議員の質問時間は30分、演壇は対面方式とし質問回数の制限は設けないことにした。質問回数については、3回と定めていた会議規則を改正した。
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◆会議傍聴者への資料提供 |
本会議傍聴者から、議案審議については、何を審議しているのか良く分からないという指摘が多くあった。
平成16年9月議会から議案書及び予算に関する説明書等を貸し出すこととし、会議終了後返還してもらう方法を講じることとした。
これにより、傍聴者も議員と同じ資料を持って傍聴できることとなった。
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◆委員会等の公開
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公開する委員会は、常任委員会と特別委員会(議会運営委員会と議会だより調査特別委員会を除く。)とし、閉会中も公開する。
傍聴希望者は、事務局で所定の手続き後、委員長の許可を得る。
常任委員会の傍聴者数は、議会モニターも含めて5人までとする。(ただし、予算審査特別委員会は、10人までとする。) |
◆会議録の閲覧
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平成15年10月から、定例会・臨時会の会議録(平成15年度3月定例会分から)を町民ホール及び中央公民館に備えた。
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◆議会ホームページの開設
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議会の活動状況を公開し、開かれた議会とするほか、議会からもいろいろな情報発信を行うために、平成17年6月から開設した。
議員の紹介や議会日程、議会だよりを掲載した。
また、会議録検索システムを導入し、一般質問、議案審議の状況を住民にも分かりやすく提供する。
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◆議会だよりの充実 |
議会の広報であり、町民に分かりやすく、親しみを持って読んでいただける紙面作りを目指している。
これまでは、各担当委員の持ち寄った原稿を内容審査し、レイアウトを検討していたが、ページ毎の編集予定は指定したうえで、印刷業者にレイアウトを任せた。
これにより初校点検がしやすくなり、全体として企画・編集力が高まって来ている。
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◆議会モニター制度の設置 |
議会の活動状況等について広く住民から意見や感想・提言を求め、住民により開かれた議会、身近な議会とするために設置した。
町村では、全国でも初めての取り組みである。
モニターは公募し、現在4人に委嘱している。期間は、平成16年10月から1年間。
意見や提言は、年に2回程度文書で提出するほか、議会(議長、副議長等)と意見交換を行うことにしている。
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◆各種委員会・審議会等委員への就任辞退
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議会は、町の具体的施策を最終的に決定し、行財政運営、事務処理や事業執行を町民の立場から批判・監視する機関である。
したがって、「法の定めるものは別として、施策決定に関与する各種審議会、協議会等に委員として加わるべきでない。」との観点から、次の11の委員会・協議会等について、平成17年1月から委員への就任を辞退した。
◇地元(受益者)負担率審議会
◇岩美町総合計画審議会
◇中小企業小口融資審査会
◇岩美町民生活交通対策協議会
◇岩美町地域福祉計画策定委員会
◇岩美町国民健康保険運営協議会
◇岩美町民健康づくり推進協議会
◇岩美町ふれあい学院運営委員会
◇岩美町国民健康保険岩美病院運営協議会
◇岩美町奨学資金審査委員会
◇(財)岩美町農業公社理事会 |
◆予算議案の分割付託の見直し
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これまで一般会計当初予算議案の審議に当たっては、各常任委員会の所管ごとに分割付託してきたが、予算不可分の原則から適当でないとして、見直しを行った。
その結果、平成17年度から議員全員で構成する予算審査特別委員会を設置し、一般会計当初予算議案のほか、当初予算議案のすべてをこの特別委員会に付託することとした。
予算審査特別委員会では、各常任委員会委員で構成する各分科会を設けて、それぞれの所管事項を分担して審査する。
また、各分科会での審査結果については、予算審査特別委員会で各分科会委員長報告を行った後、全体審査を行うこととした。
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◆ボランティア活動への参加 |
議員も積極的に参加することを申し合わせた。
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4 おわりに
以上のように、多岐にわたる事項について、改革・見直しを行ってきた。
議会改革調査特別委員会としては、ここに調査を終了するが、今後はこれらの事項を確実に実施し定着させなければならない。
町民に身近で開かれた議会、町民と共に歩む議会とするため、われわれ議員は、与えられた役割と責任を自覚して、さらなる自己研鑽に努め、これからの時代の要請に応えることが求められている。
<岩美町議会改革調査特別委員会委員名簿>
役 職 |
氏 名 |
備 考 |
委員長 |
岡 野 正 春 |
教育厚生 |
副委員長 |
田 中 克 美 |
総務 |
幹事委員 |
廣 谷 直 樹 |
総務 |
〃 |
澤 紀 嘉 |
産業建設 |
〃 |
太 田 賴 雄 |
教育厚生 |
委 員 |
博 本 暁 |
産業建設 |
〃 |
足 立 義 明 |
産業建設 平成14年12月~平成16年7月 |
〃 |
岸 龍 司 |
教育厚生 |
〃 |
船 田 為 久 |
総務 |
〃 |
藪 内 秀 男 |
産業建設 平成16年 7月~平成17年6月 |
〃 |
竹 内 肇 |
副議長 |
〃 |
津 村 忠 彦 |
議長 |
<議会改革調査特別委員会調査結果報告後の取り組みについて>
- 平成17年10月
- 2期目の議会モニターは、7人の方々です。
- 平成18年2月20日
- 一般質問台を設置しました。
- 平成18年6月1日
- 議員の情報収集活動のためのパソコン1台を、議会図書館に設置しました。
- 平成18年10月1日
- 3期目の議会モニターは、応募がありませんでした。
- 平成19年1月
- 議会モニターOBの有志の方々が議会モニター懇話会を立ち上げられました。
- 平成19年3月
- 全員協議会は原則公開としました。