○岩美町防災行政無線及び情報連絡施設管理運用規程
昭和63年6月20日
告示第20号
(趣旨)
第1条 この規程は、岩美町防災行政無線及び情報連絡施設(以下「無線局」という。)の管理運用について、電波関係法令に定めるもののほか、必要な事項を定めることを目的とする。
(1) 無線局 電波法(昭和25年法律第131号)第2条第5号に規定する無線局をいう。
(2) 固定局 特定の2以上の受信設備に対し、同時に同一内容を通報し、送信する親局と、それの通信の相手方となる受信設備の総体をいう。
(無線局の任務)
第3条 災害対策法(昭和36年法律第223号)、水防法(昭和24年法律第193号)、消防組織法(昭和22年法律第226号)、気象業務法(昭和27年法律第165号)等の諸法令に基づき、岩美町における防災、応急救助、災害復旧に関する業務を遂行するために使用することを主たる任務とし、通常は、農事放送及び地方行政事務に関する業務に充てる。
(無線局の管理、管理責任者、無線従事者、通信取扱責任者、通信取扱者)
第4条 無線局の管理……総務課が担当する。
管理責任者……総務課長の職にある者を充てる。
無線従事者……電波法に定める無線従事者の資格を有する職員を充てる。
通信取扱責任者……無線従事者の中から管理責任者が指名した者を充てる。
通信取扱者……一般職員を充てることができる。
(第4条の任務)
第5条 無線局の管理は総務課が担当し、次の任務を遂行する。
(1) 無線局の開設又は変更に関する計画の立案に関すること。
(2) 電波法に従って行う申請、届出、報告などの手続きに関すること。
(3) 電波法令に基づく無線局の検査の事前準備、立会及び検査後に必要とされる措置の実施に関すること。
(4) 無線局の運用、保全及び非常災害対策に関し通信訓練、職員の研修を行うこと。
(5) 電波法令に定める備付け書類の管理を行うこと。
(6) 無線設備の点検及び整備、計測器の整備、保守部品の常備及び調達を行うこと。
2 管理責任者は、無線局の管理、運用の業務を統轄し、次の任務を遂行すること。
(1) 無線局の管理(総務課)・無線従事者・通信取扱責任者・通信取扱者の指揮、監督を行うこと。
(2) 無線局の運用形態に応じて無線従事者の養成及び適正配置を行うこと。
3 無線従事者は、次の任務を遂行すること。
(1) 当該無線局の通信基準に基づいて通信を行うこと。
(2) 無線局の操作を行うとともに無線業務日誌の記載を行うこと。
4 通信取扱責任者は、次の任務を遂行すること。
(1) 管理責任者の命を受け、通信取扱者の業務を管理すること。
(2) 通信取扱者から提出された通信依頼書(様式第1号)を査閲し、通信前日の正午までに管理責任者に提出すること。ただし、通信依頼書により難いときは口頭により届け出ること。
5 通信取扱者は、次の任務を遂行すること。
(1) 無線従事者の管理のもとに、電波法等関係法令を遵守し、法令に基づいた無線局運用を行うこと。
(2) 通信を依頼するときは、通信依頼書に所定の事項を記入し、通信取扱責任者に提出すること。
(無線従事者による通信の管理)
第6条 無線従事者は、電波法その他諸規則に従って、適正な操作を行い通信取扱者はその管理のもとに通信する。
(無線従事者の配置、勤務体制)
第7条 管理責任者は、当該無線局の運用形態に応じて無線従事者を適正に配置するものとする。
2 管理責任者は、無線従事者の適正な配置を確保するため常に無線従事者の養成に留意するものとする。
3 管理責任者は、無線従事者の現状を把握するため、1月1日をもって無線従事者名簿(様式第2号)を作成するものとする。
(通信の種類)
第8条 無線局は、次に掲げる通信業務を行う。
(1) 災害通信……地震、火災、台風等の災害に関する通信
(2) 通常通信……農事放送、一般行政事務及び災害予報、情報に関する通信
(3) 通常訓練……総合訓練及び定期訓練
(4) その他……無線機器の試験に関する通信
(通信の依頼)
第9条 通信依頼書は、各担当課(依頼者)において起案し、定時放送の原稿については原則として放送日の2日前に、臨時及び緊急放送の原稿については、そのつど通信取扱責任者に提出する。
(無線局の運用)
第10条 無線局の運用に関しては、別紙(無線局の運用)による。
(通信統制)
第11条 災害時における緊急重要通信の優先的疎通を確保するため、操作卓において通信内容を監視し、必要に応じて割り込み、切り離しをし、通信統制を行う。
2 その範囲は、災害対策本部長(町長)が定める。
3 通信統制は、無線室操作卓にて管理責任者の指揮のもとに無線従事者が行う。
(非常災害時における通信体制)
第12条 非常災害時における通信体制は、次に掲げるとおりとする。
(1) 指揮命令系統
災害対策本部長(町長)―総務対策本部長(管理責任者)―無線従事者とする。
(2) 要員体制
「岩美町地域防災計画」による。
(通信訓練)
第13条 管理責任者は、災害が発生し、又はその恐れがある場合において、迅速かつ的確な災害応急対策の推進を図るため、次により訓練を実施する。
(1) 総合訓練……訓練回数 年に1回以上
(2) 定期訓練……訓練回数 年に2回以上
2 通信訓練は、通信統制訓練、住民への通報等伝達訓練を重点として行うものとする。
(職員の研修)
第14条 管理責任者は、毎年1回以上、通信取扱責任者、通信取扱者等に対して、電波法令等関係法規及び運用細則並びに無線局の取扱要領等の研修を行うものとする。
(備付け書類等の管理)
第15条 総務課は、無線局に次の書類等を備えつけ管理すること。
(1) 免許状
(2) 無線検査簿(様式第3号)
(3) 申請書等の写
(4) 無線業務日誌(様式第4号)
(5) 時計
(6) 電波法令集
(日誌抄録及び無線従事者選解任届の提出)
第16条 無線従事者は、無線業務日誌に基づき毎年1月から12月までの期間における無線業務日誌抄録(様式第5号)を作成し、中国電気通信監理局長に提出すること。
2 無線従事者を選任又は解任したときは、無線従事者選解任届(様式第6号)によって届けること。
(無線設備の点検及び整備)
第17条 無線設備の正常な機能維持を確保するため、次のとおり保守点検を行う。
(1) 日常点検
(2) 月点検
(3) 定期点検(精密点検)
2 点検項目については、別途定める点検表による。
3 定期点検は、年1回以上実施するものとし、その業務の一部又は全部を、業者に委託する。
4 点検の結果、異常を発見したときは、直ちに管理責任者に報告するものとする。
5 管理責任者は、報告を受けた場合、正常な機能を回復するよう、措置を講じること。
附則
この規程は、昭和63年6月20日から施行する。
別紙(第10条関係)
(無線局の運用)
(目的)
(用語の定義)
第2条 ここで用いる用語は、管理運用規程の定義によるものとする。
(運用)
第3条 無線局は、次に掲げる通信業務を行う。
(通信の種類)
(1) 災害通信……地震、火災、台風等の災害に関する通信
(2) 通常通信……農林水産放送、一般行政事務及び災害予報、情報に関する通信
(3) 通信訓練……総合訓練及び定期訓練
(4) その他……無線機器の試験に関する通信
2 (目的外使用)
無線局は、免許状に記載された目的又は通信の相手方、若しくは通信事項の範囲を超えて運用しないこと。
(通信方法)
第4条 無線局の運用については、次の通信方法に基づき行うこと。
(無線通信の原則)
(1) 必要のない無線通信は、これを行わないこと。
(2) 無線通信に使用する用語はできる限り簡潔であること。
(3) 無線通信を行うときは、親局の呼出名称「ぼうさいいわみちょう」を附して、行うこと。
2 (発射前の措置)
無線局は、相手方を呼び出そうとするときは、電波を発射する前に他局使用中であるか可かを確認し、他局の通信に混信を与えないことを確かめること。
3 (呼出)
「こちらは、ぼうさいいわみちょうです。……」
4 (長時間の送信)
無線局は、長時間継続して通報を送信するときは、標準として30分ごとに「こちらは、ぼうさいいわみちょうです」を送信すること。
5 (試験電波の発射)
無線局は、無線機器の試験又は調整のため電波の発射を必要とするときは、発射する前に自局の発射しようとする電波の周波数及びその他必要と認める周波数によって聴守し、他の無線局の通信に混信を与えないことを確かめた後、次の符号を順次送信し、更に1分間聴守を行い、他の無線局から停止の請求がない場合に限り、「本日は、晴天なり」の連続及び自局の呼出符号1回を送信しなければならない。この場合において、「本日は、晴天なり」の連続及び自局の呼出符号の送信は、10秒を超えてはならない。
(1) 「ただいま試験中」……3回以内
(2) 「こちらは、ぼうさいいわみちょうです」 1回
(3) 「本日は、晴天なり」「本日は、晴天なり」
6 第5項後段の規定にかかわらず、必要があるときは、10秒間を超えて「本日は、晴天なり」の連続及び自局の呼出符号の送信をすることができる。
7 (通信訓練)
訓練のための通信において連絡を設定するための呼出又は応答は、呼出事項又は応答事項に「クンレン」3回を前置きして行うこと。
(非常災害時の通信)
第5条 (送信順位)
非常の場合の無線通信における通報の送信の優先順位は、次のとおりとする。
同順位の内容のものであるときは、受信順に従って送信する。
(1) 人命の救助に関する通報
(2) 天災の予報に関する通報(主要河川の水位に関する通報を含む。)
(3) 秩序維持のために必要な緊急措置に関する通報
(4) 遭難者救援に関する通報
(5) 電信電話回線の復旧のため緊急を要する通報
(6) 道路の修理、罹災者に対する救済物資の緊急輸送等のために必要な通報
(7) 電力設備の修理復旧に関する通報
(8) その他町長が必要と認めた通報
2 (非常災害時の通信統制)
非常災害時における通信統制は、災害対策本部長が行い、総務対策部長(管理責任者)に指示する。
管理責任者は、事前の指示により通信統制をするときは、統制の内容、開始時刻及び解除予定時刻等必要な事項を無線従事者に対し指示する。
管理責任者は、通信統制の必要がなくなったときは、無線従事者に連絡しこれを解除すること。
3 (統制法)
無線従事者は、管理責任者の命を受け、無線局の通信統制をする。
(1) 管理責任者は、無線局の一般広報、時報を制限する。
(2) 無線従事者は、操作卓において通報を監視し、必要に応じて割り込み、切替をし緊急重要通信の優先的疎通を確保する。
(無線従事者)
第6条 (責任)
無線従事者は、電波法令の遵守や無線設備の取扱に関しては、他に優先する責任と義務を有し、無線局の直接的な運用及び管理面について適正的確なる措置を誤ることなく、次の任務に従事する。
(1) 水防法、消防組織法、災害救助法、気象業務法又は災害対策基本法、大規模地震対策特別措置法の規定による通報
(2) 人命の救助又は人の生命、身体若しくは財産に重大な危害を及ぼす犯罪の被疑者の逮捕に関し急を要する通信(他の電気通信系統によっては当該通信の目的を達することが困難である場合に限る。)
2 災害時における責務は、災害対策本部長の命を受けた総務対策本部長(管理責任者)の指示に従い、上記の項に従事する。
(無線設備の利用)
第7条 無線局の利用は、原則として公共に関するものとし、その範囲は次のとおりとする。
(1) 災害事項
① 災害情報及び災害についての予報並びに警報に関する通報
② 町民からの被害状況等、情報収集に関する通報
③ (気象情報)
台風、豪雨、及び森林火災情報並びに災害についての予報並びに警報に関する通報
④ 山岳地区火災等これに附随する遭難等に関する情報及び災害についての予報並びに警告に関する通報
(2) 町政事項
① 町の主催する各種行事及び催し物の案内
② 水道の断水、道路の通行止め等町民の利益に関する突発的事項の通報
③ その他町政に関する事項で町民の協力理解を得るものの放送
(3) 人命財産事項
① 警察からの要請を受けた行方不明の捜索、身元不明者の交通事故等の通報
② 警察からの要請を受けた劇薬、火薬など危険物の紛失並びに誤った販売の照会等の通報
③ 山岳地区人命救助に関する通報
(4) 農林水産物に関する生産及び流通情報
① 農林水産物に関する生産指導及び流通情報の通報
② 農林水産物の病害虫異常発生等緊急予防のための予告通報
2 次の事項は通報してはならない。
(1) 特定の個人及び政党の宣伝並びにこれらに類する通報
(2) 営利を目的とする宣伝等の通報
3 (通報時間)
平常時における無線局運用時間は、午前8時30分から午後5時30分までとする。
2)非常災害時及び平常時間外等における運用時間は、随時とする。
4 (利用許可)
無線局を利用しようとする場合には、通信依頼書により、通信前日の正午までに管理課に提出すること。ただし、事務が切迫し、通信依頼書により難いときは、口頭により届け出ることができる。
2)前項の規定は、外部機関等の管理責任課にも準用し、その場合通信内容の責任は管理責任課が負う。
5 (通信の可、否)
管理責任者は、提出された通信依頼書の内容を検討し、通信の可否を決定する。
(無線業務日誌)
第8条 (記載)
無線従事者は、電波法第60条に規定する無線業務日誌を毎日記帳すること。
2 (報告)
無線従事者は、当該無線局の無線業務日誌を、管理責任者に提出、報告すること。
3 (査閲)
無線業務日誌は、管理責任者が査閲する。