B型肝炎ワクチン接種の目的・効果

B型肝炎ウイルスの感染を受けると、急性肝炎となりそのまま回復する例もあれば慢性肝炎となる場合もあります。また、症状としては明らかにならないままウイルスが肝臓の中に潜み、年月を経て慢性肝炎・肝硬変・肝がんなどになることがあります。ことに年齢が小さいほど、急性肝炎の症状は軽いかあるいは症状がはっきりしない一方、ウイルスがそのまま潜んでしまう持続感染となりやすいことが知られています。

B型肝炎の感染は、肝炎ウイルス(HBs抗原)陽性の母親から生まれた新生児、肝炎ウイルス陽性の血液に直接触れたような場合、肝炎ウイルス陽性者との性的接触などで生じます。B型肝炎の予防接種は、小児の肝炎予防からの持続肝炎を防ぎ、将来発生するかもしれない慢性肝炎・肝硬変・肝がんの発生を防ごうとすることが最大の目的です。

B型肝炎ワクチンについて

 母子感染予防として、HBs抗原陽性者の胎内又は産道においてB型肝炎ウイルスに感染した恐れのあるもの者であって、抗HBs人免疫グロブリンの投与に併せて組換え沈降B型肝炎ワクチンの投与を受けたことがある者は、定期接種の対象外となります。また、ワクチンの性質上、ラテックス過敏症のある人は予防接種を受ける際に、医師とよくご相談ください。

  ※ラテックス過敏症とは、天然ゴムの製品に対する即時型の過敏症です。ラテックス製の手袋を使用時にアレルギー反応が見られた場合などに疑います。また、ラテックスと交叉反応のある果物等(バナナ、栗、キウイフルーツ、アボカド、メロン等)にアレルギーがある場合には、医師にご相談ください。


予防接種を受けたあとの注意事項について
 予防接種を受けたあと30分間は、接種医療機関でお子さまの様子を観察するか、先生とすぐに連絡をとれるようにしておきましょう。急な副反応はこの間におこることがあります。
 接種後、24時間は副反応の出現に注意しましょう。
 入浴は差し支えありませんが、わざと注射した部位をこすることはやめましょう。
 接種当日はいつも通りの生活で差し支えありませんが、はげしい運動はさけましょう。